浪速風

「仁」の歴史こそ世界遺産にふさわしい 「民のかまど」国づくりの歴史、世界へ

日本最大の仁徳天皇陵古墳など百舌鳥古墳群=6月、堺市(本社ヘリから、宮沢宗士郎撮影)
日本最大の仁徳天皇陵古墳など百舌鳥古墳群=6月、堺市(本社ヘリから、宮沢宗士郎撮影)

仁徳天皇でよく知られるのは「民のかまど」の伝承である。高台から見渡すと家々から煙が上っておらず、「炊事もできないほど貧しいのか」と3年間、税を免除した。そのため宮殿は荒れ果て、衣も新調できなかったが、ようやくかまどの煙を見て、「民が富んでいるのは、自分も富んでいるのだ」と喜ばれた。

▶古代の人は空から俯瞰(ふかん)する鳥の目を持っていたのだろうか。世界三大墳墓に数えられる仁徳天皇陵古墳(大山(だいせん)古墳)も、上空からでなければその姿はわからない。巨大な前方後円墳を造った土木技術に感心するが、鍵穴のような形は、古代へタイムスリップできる扉かとワクワクしたものだ。

▶百舌鳥(もず)・古市古墳群が世界文化遺産の登録を目指す国内候補として推薦された。4度目の挑戦でようやくだが、大阪にも世界遺産を、などと小さなことは言わない。前述した「民のかまど」のような「仁」の政治で、国づくりに取り組んだ歴史を世界に知ってほしい。

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