森友学園事件

「国策捜査、口封じ」籠池容疑者の執拗な牽制に…特捜部、政権にも配慮?慎重捜査

大阪地検に向かうため自宅を出る籠池泰典容疑者=31日午後、大阪府豊中市(前川純一郎撮影)
大阪地検に向かうため自宅を出る籠池泰典容疑者=31日午後、大阪府豊中市(前川純一郎撮影)

 身辺に迫る捜査を「国策だ」と非難し、「反安倍内閣」のパフォーマンスで連日のようにメディアを騒がせてきた学校法人「森友学園」前理事長の籠池(かごいけ)泰典(64)、諄子(じゅんこ)(60)夫妻が31日、そろって大阪地検特捜部に逮捕された。容疑は夫妻が「悲願」としていた小学校建設に絡む国の補助金の詐取。野党が政権の関与を疑う国有地取引とは別件で、籠池容疑者はかねて「本丸は国有地のはずだ」と捜査批判を繰り広げていたが、自ら申請にかかわったカネにまつわる不正には終始、言葉を濁したままだった。

 この日午後1時半ごろ、籠池容疑者は白い半袖のワイシャツに水色のネクタイを着用して自宅前に姿を見せた。報道陣から「前回は黙秘したが、今回はどうするか」などと質問が飛んだが、無言のまま、長男の運転する乗用車の後部座席に腰を下ろした。同2時15分ごろ地検が入る大阪市の庁舎に到着し、係員に誘導されて中へ入った。

 特捜部が籠池夫妻に2回目の出頭を要請したのは、31日午後。外形上は任意の呼び出しだが、すでに逮捕の方針は固めていたとみられる。27日に行われた最初の取り調べでは、夫妻そろってほぼ黙秘を貫いた。「相手の出方が分かった」(検察OB)以上、逮捕までの時間を引き延ばす必要性もなくなっていた。