その他の写真を見る (1/4枚)
「カクテルのまち宇都宮」で新しい流れが生まれている。バーテンダーの技能や創作カクテルを競う各種大会で日本一の称号を獲得してきたベテランがそろう宇都宮で、新進気鋭の30代が個性的なカクテルや独自の取り組みを展開。次代を担うニューウエーブが注目されている。
日本酒と果実のカクテル
今月、3回目の「地産果実と地酒の会」を開き、創作カクテル5種を紹介した「フルールドゥリス」の原百合子さん(35)。「大那(だいな)パッションモヒート」は菊の里酒造(栃木県大田原市)の人気銘柄「大那」の辛口と酸味の利いたパッションフルーツを合わせた。「雄東(ゆうとう)正宗ブルーベリースパークリング」は杉田酒造(同県小山市)の酒を発泡させて使った。情熱的だったり学者肌だったりする蔵元オーナーの人柄から着想、考案した新作カクテルだ。
2年前から日本酒カクテルに取り組み、「(日本酒カクテルは)珍しいと言われがちだけど、これからは主流になる。日本酒の香りはフルーツと合わせやすい」と言い切る。2020年東京五輪を見据えれば、訪日外国人に日本酒をどう味わってもらうかは課題。「県外から来た人に、これが栃木のお酒と紹介できるものを使いたい。味だけでなく、製造過程や作り手の人柄も知ると紹介しやすい」と県内の蔵元に足を運び、約20種の地酒をそろえている。