依存〜ホストにはまる女たち(1)

毎日DV受け、風俗店勤め強いられても離れられぬ「存在」 幼少期からの寂しさ埋めたホスト「そばにいるだけでいい」

 弘美の好みではなかったが、何気なしに連絡先を交換すると、男性は連日のように電話をかけてきてくれた。夫のことや子供のことを、親身になって聞いてくれた。電話で5、6時間話し続けたこともあった。

 距離はぐっと縮まり、何度かデートを重ねた。子供の反応もよい。「この人はずっと一緒にいてくれる。そばにいてくる」と感じ、看護学校を辞めて再び大阪に戻り同棲を始めた。そして男性を支えるためならと風俗店での勤務を選んだ。

 毎日のように店に通うのは、男性と一緒にいたいだけ。楽しいわけではない。風俗店での仕事は好きになれないが、高収入の仕事を手放すことはできないでいる。「彼の人気ランキングを落とすわけにはいかない」という思いが強いからだ。

尽くしている自分捨てるの怖い

 ある日、男性から「俺の顔がボコボコになっても、そばにいてくれるか」と聞かれた。「ずっと、そばにいる」。自然と即答する自分がいた。これほど誰かを大切に思えたことが初めてで、充実感に満たされていると感じる。毎日、我慢を重ねて風俗店で働くのはそのためだ。「そこまで尽くしている自分を今さら捨ててしまうのが怖い」。弘美はそう感じている。(敬称略)

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