解答乱麻

人生の土台を身につける教育 バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

 知識の授受ではなく「人間としての在り方を共に修める」という姿勢を持てば問われているのは自らの生き方だと気づく。「人を教育するよりも、まず自分自身が、この二度とない人生をいかに生きるかに真剣で、教育というのは、いわばそのおこぼれに過(す)ぎないのです」(森信三)。この真実に気づいてこそ、「教授は能はざるも、君等と共に講究せん」という吉田松陰の姿勢が、「師道」の神髄だと理解できる。松陰は「必ず真に教ふべきことありて師となり、真に学ぶべきことありて師とすべし」(『講孟余話』)と述べた。師弟共に「何のために学ぶのか」という学問への「志」が大切なのだ。そして志高き人生の土台となるプリンシプルを身につける教育が大切だ。

                   ◇

【プロフィル】木村貴志

 きむら・たかし Vision&Education,Ltd.代表取締役。バッカーズ寺子屋・バッカーズ九州寺子屋塾長。