有識者でつくるNHK会長の諮問機関「NHK受信料制度等検討委員会」は25日、テレビ放送とインターネットの「常時同時配信」が実現した場合、テレビを持たずネットだけで視聴する世帯からも新たに受信料を徴収することに「合理性がある」とする考えをまとめ、上田良一会長に答申した。上田氏は「答申を踏まえ、同時配信に関する具体的な考え方や計画を速やかにまとめたい」と述べた。
検討委の座長を務める安藤英義・専修大大学院教授(会計学)は上田氏に対し、「メディア環境の変化に対応し、人々が必要とする公共的価値の実現に貢献することが期待される」と要望した。
答申によると、新たな受信料は世帯単位での徴収を想定。スマートフォンやパソコンを持っているだけでは請求されず、スマホで受信アプリをインストールした段階などで課金される。すでにテレビ放送の受信契約を結んでいる世帯には追加負担を求めない。