「取っちゃったなという感じ」「とにかく面白い小説を書こうと」 直木賞に決まった佐藤正午さんインタビュー詳報

 「もちろんです」

 --佐藤さんにとって直木賞はどういうものか

 「いろんな作家がいて、作家の人生はいろんなコースがあると思う。早いうちに直木賞に出合う道を歩いていく人もいれば、僕みたいにこの年になってばったり出合った、みたいな。そういうことなんじゃないかと思っている。直木賞を意識して書いていたわけでなくて、僕なりの作家人生を歩んでいたら、今回、直木賞とばったり出合った、という感じです」

 --何のために小説を書いているのか

 「何のために? 何のためでしょう。ちょっとそれは難しいですね。あんまりいじめないでください」

 --今年でデビュー34年。振り返ると

 「それは難しいですね」

 --どういうふうに仕事をしていらっしゃった

 「マイペースで編集者のご理解をいただいて、いい編集者と巡りあえて、マイペースで書いてこられた34年間でした」

 --これからどういう小説を書いていきたいか

 「それは今まで通りだと思います。もっと若くして直木賞だったら変わったかもしれない。60歳を過ぎているので、変わりようがないと思います」

 --今日、東京へ会見に来ないで、佐世保を選んだ理由は

会員限定記事会員サービス詳細