12月29日、渡辺さんの行方不明届の提出を受けた大阪府警は、被告のマンションを訪問し遺体の一部を発見。被告を逮捕した。
赤ちゃんをダムに
弁護側によると、森島被告は大阪府寝屋川市出身。小学3年のときに広島県福山市に引っ越した。家族は母親と弟2人。高校を卒業するまで福山市で暮らしていた。
母親の内縁の夫から、ひどい虐待を受けて育った。幼いころは3時間正座させられ、バッドで殴られることもあった。
小学5年のころからは、性的虐待に変わった。しかし母親が悲しむと思い、打ち明けなかった。そして高校1年の夏に妊娠。母の内縁夫からは「堕ろしてくれ」と言われたが、すでに中絶できる時期を過ぎていた。
結局、家族にばれないように自宅で出産した。死産だった、としている。赤ちゃんは男がダムに捨てた。
つらく、悲しいことがあれば、なかったことにする。それが被告の性格なのだと弁護人は主張した。飼い犬が死んだとき、母親を悲しませたくなくて、死んだとは言えず、隠したこともあった。
弁護側は「渡辺さんの死は突然のことで、どうしていいか分からず、なかったことにしようとした」と訴えた。
今を形作るのは…
森島被告が渡辺さんを殺害したとする直接的な証拠はない。検察側は状況証拠を積み重ねた。
その一つが、ネット中毒という被告の検索履歴だ。事件直前に打ち込んだキーワードは以下のようなものだった。
《人間解体》
《死体の廃棄方法 ゴミ業者ばれる?》
《骨を粉々にできる》
《気絶させる方法》
《人の殺し方 完全犯罪》
《失踪したら、口座は?》
《睡眠薬大量に飲むと》