トランプ大統領がつぶやいた中国への不満に隠された対北攻撃への決意
では、米国が北朝鮮への説得を要求している中国はどうか。
北朝鮮がIAEA(国際原子力機関)の査察を拒否し→プルトニウム抽出につながる燃料棒取り出しを強行し→NPT(核兵器不拡散条約)脱退を一方的に宣言した第一次朝鮮半島危機(1993〜94年)。当時、クリントン政権で米国務次官補を務めたロード・ウィンストン氏は1994年5月、米上院外交委員会アジア・太平洋小委員会で断言している。
「もし中国の支援がなかったら、北朝鮮の核開発は今よりも遅れていただろう」
実のところ、米トランプ政権も、説得が間違いなく『こんなもの』(トランプ大統領のツイート)で終わる確信を抱いていた。『でも、やるだけやってみなきゃならなかった』(同)のにはワケがある。小欄で過去何度も繰り返してきたが、絶対に核・ミサイル開発を放棄しない北朝鮮に、最後の最後まで放棄するよう努力してきた軌跡=証拠が米トランプ政権には必要なのだ。努力を積み上げなければ、対北攻撃には踏み切れぬからだ。
ソ連→ロシア同様、中国の対北援助の実例も、列挙するのに苦労しない。例えば-
火星13型の発射台(TEL)車両が、中国国防省系国有企業・中国航天科工集団の子会社・湖北三江航天万山特殊車両有限公司が開発したWS51200に似過ぎており、今では「中国製」説が定着している。