DIBMACの報告書によれば、北朝鮮は計13種類の弾道ミサイルを保有する。13種類中、射程5500キロ以上のICBMはテポドン2号、KN-08(火星13型)に加え、4日に発射したKN-14(火星14型)の3種類。
日米韓の専門家は、DIBMACの報告書でも《未詳》とされる火星14型の搭載可能な弾頭数の分析を急いでいる。火星14型は設計過程で、ロシアの多弾頭ミサイルをコピーした可能性が高い。火星14型の原形は、ソ連が1978年に実戦配備した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)のR-29R。R-29Rの弾頭部には多弾頭が詰まり、一部専門家は火星14型にも多弾頭を載せられるスペースがあると見る。
また、火星14型の弾頭部は、DIBMACの報告書で《単弾頭》と記載される火星13型に比べ、直径が長く先が太いため、搭載スペースも容量が大きめ。一部専門家の間に、火星14型を多弾頭方式と観測する傍証の一つが、この搭載スペースの差だ。
ただ、小欄が《多弾頭》と表記している点には理由がある。
本来、米国・ロシア・中国・フランス・英国の5大核保有国(国連常任理事国)の間で多弾頭といえばMIRV(マーヴ=個別誘導複数目標弾頭)を意味する。MIRVは、1つの弾道ミサイルに複数の弾頭(多くは核弾頭)を装備し、おのおの違う目標に攻撃ができる弾道ミサイルの弾頭搭載方式だ。