中国産と同種とみられていた日本産サザエ、実は新種だった-学名「トゥルボ・サザエ」発表受け兵庫・西宮市貝類館で標本展示

西宮市貝類館で展示されているサザエの標本=兵庫県西宮市西宮浜
西宮市貝類館で展示されているサザエの標本=兵庫県西宮市西宮浜

 日本産サザエの学名が先月、「Turbo sazae」(トゥルボ・サザエ)と命名されたことを受け、兵庫県西宮市貝類館(同市西宮浜)が、発表論文に掲載された日本産サザエなど3点のサザエの標本を展示している。

 岡山大大学院環境生命科学研究科の福田宏准教授の調査で、中国産サザエと同じ種とみられていた日本産サザエが学術的に新種であることが判明。日豪の学会が発行する軟体動物学雑誌(電子版)に学名が掲載された。

 同大の発表によると、18世紀後半に英国の学者が中国産サザエを「Turbo cornutus」(トゥルボ・コーニュトゥス)と命名。19世紀に別の英国の学者が日本産サザエも同じ学名で呼んだことで、学者の間で誤解が広がったという。

 同館で展示されている日本産サザエの標本は、福田准教授の論文に掲載されたもの。中国産サザエも展示されており、違いが比較できる。

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