スポーツ岡目八目

韓国テコンドーが東京五輪「空手」の脅威にさらされている

リオ五輪でのテコンドー競技
リオ五輪でのテコンドー競技

 韓国中部の都市・茂朱で開催されている世界テコンドー選手権。北朝鮮のテコンドー演舞団が初めて韓国内での大会に参加したため、同国メディアは「北朝鮮テコンドー総裁が来韓『民族のために来た』」(聯合ニュース)などと大きく報道。さらにこの大会が「トルコの都市サムスンとの争いの末、茂朱が招致した」(東亜日報電子版)と世界的にも人気の高いイベントであることも強調されている。

■1988年ソウル五輪から…「鬼ごっこ」「まるでバレエ」退屈な競技の声

 こうした盛り上げぶりの背景には一種の「危機感」があるのかもしれない。1970年代に五輪正式種目の座をめぐって争った空手が2020年東京五輪で正式種目に採用され、同じ舞台で相まみえることになったからだ。リオデジャネイロ五輪終了後、東亜日報系ケーブル局のサイトは「東京五輪で空手が採用されたことでテコンドーに関し危機感が強まっている」と伝えた。中央日報電子版もテコンドー世界選手権の報道を前に、「オリンピックの舞台で決して会うことがなさそうだった2種目がプライドをかけた競争を繰り広げる」と対決をあおっている。

 なぜ、対決となるのか。国際オリンピック委員会(IOC)は肥大する五輪のスリム化を図る考えから競技内容やルールが似通った種目のうち、1種目だけを代表して五輪に導入する方針を打ち出している。つまり、打撃系の東洋武術である空手とテコンドーが将来も五輪で並列していくことは考えにくいのだ。

 先の中央日報は「日本は空手が印象的なデビュー戦を行えるよう、全競技を武道館で行う」とし、一方で「テコンドーを一般多目的体育館に割り当てた」とその差を指摘。「(24年、28年の五輪開催の有力候補である)フランスのパリと米国のロサンゼルスがともに空手普及率が高い都市であることから、空手関係者らは東京に続く五輪にも空手が残留すると期待している」と報じている。