東電強制起訴初公判

東電元会長ら全面対決 謝罪でも「刑事責任はない」

 「原発事故を起こしたことはおわび申しあげる。ただ、刑事上の責任はない」。30日、東京電力福島第1原発事故をめぐる刑事裁判の初公判に臨んだ同社元会長、勝俣恒久被告(77)ら3人は事故への謝罪の言葉を述べる一方で、刑事責任は一様に否定した。しかし検察官役の指定弁護士側は「過失は明らかだ」と主張し、双方の対決姿勢が鮮明となった。

 勝俣被告らは午前9時20分ごろ、それぞれ弁護人を伴って東京地裁に到着。小雨が降る中、いずれも硬い表情で地裁内に入った。

 午前10時の開廷後、指定弁護士の石田省三郎弁護士が約15分にわたって起訴状を朗読。3人は時折うつむきながら耳を傾けていた。

 「地域や福島、社会の方々にご迷惑やご心配をお掛けし、おわび申しあげます」。事故当時、会長だった勝俣被告は謝罪した上で、「あの当時、津波の発生や事故の予見は不可能だった」と無罪を主張した。

 当時、同社フェローだった武黒一郎被告(71)、原子力・立地本部長だった武藤栄被告(67)も謝罪の言葉を述べた上で、刑事責任は否定した。

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