関係者によると、昨年のトップは武田良太衆院議員(福岡11区)で、1万人を超えた。一方、410人以上いる党所属議員のうち約150人がノルマを達成できていない。最下位の議員の獲得党員数は、わずか2人だった。未達議員は若手が多いが、「超大物」議員もいるという。
党員獲得運動の指揮をとる山口泰明組織運動本部長は「罰則について曖昧にしてきた面もあるが、今後は厳格に行う。党員獲得数と選挙での強さは比例するだけに、組織固めは喫緊の課題だ」と語る。
二階俊博幹事長も運動を強く推進している。党本部の幹事長室には最新の党員数を表示するノートパソコンを置き、来客に見せながら「ぜひご協力を」と呼び掛けている。党職員は「二階氏が率先して取り組んでいるから、他の議員も文句がつけられない」と解説する。
候補差し替えも示唆
氏名公表には「不協和音を招く」と慎重論もある。だが、二階氏は「当選するのに10万票を集めようという議員が、1000人の党員を集められなくてどうする」と意に介さない。未達議員に対しては「次の公認について考えないといけないという声が党内にある」と選挙での候補差し替えも示唆する。逆に優秀者は人事での希望を考慮したり、比例代表の場合は名簿登載順位を優遇したりするなど、信賞必罰を明確にする考えだ。