藤井四段記録更新

藤井伝説幕開け デビュー半年、前人未踏

 振り駒の結果、藤井四段の先手に。記録係が「定刻になりましたので、藤井四段の先手でお願いします」と開始を告げ、藤井四段はお茶を飲んで一呼吸置いた後、静かに初手の歩を進めた。その瞬間、一斉にカメラのシャッターが切られた。お互いに角道を開けたが、急戦狙いの藤井四段に対し、増田四段は角交換を拒否し、じっくり守る構え。だが、藤井四段はうまく指し回して優位に立ち、最後は押し切って、29連勝を達成した。

 藤井四段の師匠の杉本昌隆七段は、「竜王戦本戦という大舞台で神谷八段の記録を抜く29連勝は驚愕だ。師匠の私も至福の時間をもらった。28連勝を達成した帰り道、いつもと同じようにずっと将棋の話をしていたのが印象的で、このとき29連勝を確信した。14歳の藤井四段にとって、これは序章」と興奮気味に話した。また、羽生善治三冠も、「歴史的な快挙。結果も素晴らしいが、内容も伴っている点でも凄みがある。この記録は時が経つにつれ重みを増してくるはずだし、将棋界の新しい時代の到来を象徴する出来事になった。ひのき舞台で顔を合わせる日を楽しみにしている」と語った。