「7月1日」控え、香港ピリピリ…習近平主席威圧狙い初訪問 返還20年式典、空母「遼寧」も初寄港

 【上海=河崎真澄】1997年に英国から中国に主権が返還されて7月1日で20年を迎える香港がピリピリしている。習近平国家主席が29日にも香港を初訪問し、返還後に駐留を始めた人民解放軍部隊を閲兵するほか、中国の空母「遼寧」が香港に初寄港する見通しだ。「独立」議論が起きた香港社会を威圧する狙いがある。一方で、中国による政治介入に反発する独立派や民主派の団体は相次ぎデモを計画。香港警察は警戒態勢を強めている。

 香港では7月1日、返還20周年記念式典に加え、3月の行政長官選挙で当選した林鄭月娥氏の就任式が行われる。習氏はいずれの式典にも立ち会うほか、式典前日に人民解放軍部隊を閲兵し、香港の治安維持を改めて命じる見通しだ。習氏の香港訪問は2013年3月の国家主席就任後、初めて。

 香港紙、星島日報によると習氏は空母「遼寧」の香港寄港を指示した。市民に空母を公開することで「国家の海軍力を理解させ、民族の誇りを強めさせる」狙いがある。軍事力を見せつけ、新疆ウイグル自治区やチベット自治区並みに「香港独立派」を牽制(けんせい)する。

 一方、「香港独立」を掲げて昨年旗揚げした政党の香港民族党は30日、市内中心部で「香港陥落20周年追悼式典」と題する反中デモを行う。党代表の陳浩天氏は取材に対し、「誰かが反中意思を示さなければ、香港人が全員、中国統治を歓迎していると国際社会が誤解する」と話している。