資源ごみ処理での収入を基金に廃棄物減量 有田川町に和歌山県環境大賞

 ■自治体で初

 有田川町は、資源ごみ処理で得た収入を基金化し、住民の廃棄物減量の取り組み支援につなげているとして、県主催の「わかやま環境賞」で最優秀にあたるわかやま環境大賞を受賞した。民間団体や学校、企業などではなく自治体が環境大賞を受賞したのは初めて。住民と行政が一体となって取り組んでいることが評価されたという。

 わかやま環境賞は、積極的な環境保全活動に取り組む個人や団体を県が表彰する制度として、平成14年に創設された。

 同町によると、合併前の旧吉備町で4年から10年ごろにかけて、ごみの収集場を建屋やボックス式にする「ステーション化」を実施。古紙から風雨をしのぐことで品質が維持され、再分別する必要がない資源ごみは評価されるようになった。合併後の20年までは年間約3200万円かかっていた資源ごみの収集・運搬・処理の委託業務は、現在は業者から年間約210万円が支払われるマイナス入札の状態に移行している。

 有田川町は、削減できた処理費用と収入などを「循環型社会の構築と自然エネルギー推進基金」として積み立てている。

 基金は、生ごみを堆肥化するコンポスト容器の無償貸与や、室内用の生ごみ電動処理製品の導入補助などに活用。生ごみを家庭菜園に使ってもらうことで廃棄物減量につなげるねらいがある。

 さらに、生ごみの水分を減らすことでごみを燃やすためのエネルギーが抑えられることから、町で毎年秋に開かれる「どんどんまつり」では、生ごみ水切りネットの配布などにも取り組んでいるという。

 町環境衛生課の担当者は「家庭で徹底した分別を行い、遠くは約1キロ先のごみ収集場まで運んでくれている住民もいる。制度やお金も循環させるような取り組みを進め、『エコ』を地域のアイデンティティーにしていけたら」と話している。

会員限定記事会員サービス詳細