加計学園問題

読売新聞の「出会い系バー」報道は官邸関与 前川喜平氏が記者会見で主張

 文部科学省前事務次官の前川喜平氏(62)が23日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見を開き、読売新聞に「出会い系バー」に通っていたと報じられた経緯について「首相官邸の関与があったと考える」との認識を示した。

 学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐる記録文書問題については、文科省は再調査で一定の説明責任を果たしたとする一方、「官邸と内閣府は(文書の内容を)認めようとしない」と批判した。政府の国家戦略特区を活用した同学園の獣医学部新設計画の決定プロセスには第三者による検証が必要だとの認識を示した。

 前川氏は5月25日の記者会見で、内閣府から文科省に「総理のご意向」などと伝えられたとする文書について、「確実に存在していた」と証言した。和泉洋人首相補佐官らから手続きを促されたとして、「行政の在り方がゆがめられた」と政府の対応を批判している。

 文科省は今月15日、「総理のご意向」などと記された19の文書のうち14の文書が省内で存在したとする再調査結果を公表した。内閣府も翌16日に内部調査結果を発表し、「総理のご意向」などの発言をした職員はいなかったと結論付けた。

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