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関西人はお調子者や目立ちたがり屋を「いちびり」と呼ぶが、彼らのいちびりっぷりは度が過ぎた。大阪府門真市で5月、クラクションを鳴らしながら、通学路を猛スピードで暴走する車を車内から撮影した動画がインターネット上で拡散された。大阪府警は殺人未遂容疑で、車を運転していた同市の建設作業員の少年(19)と、助手席で動画を撮影していたとみられる会社員の男(20)を逮捕。2人は「殺すつもりはなかった」と弁明したが、動画には下校途中の小中学生らが逃げ惑う様子が写り込んでおり、府警は惨事に至る恐れも想定できたとして「未必の故意」があったと判断した。ネット上では少年らへ非難が集中したものの、学校近くの住民には通学マナーをめぐる別の見方もあるようだ。
捜査1課投入、異例の捜査態勢
5月19日午後4時ごろに撮影された動画は約20秒。門真市沖町2丁目付近を東進する場面から始まる。ほどなく、小さな児童公園の前でランドセルを背負った小学生の女児が左手に現れるも、車は一定のスピードを保ったまま右に急ハンドルを切った。
曲がった先には多くの中学生らが歩いており、男が「どけこら、お前ら」と威嚇する声が車内に響く。クラクションを鳴らしながら直進を続け、生徒らは身の危険を感じて立ち止まったり、驚いて車を避けたりした。路上駐車のトラックで道幅が車1台分ほどに狭まる場所もお構いなしに走り抜け、約200メートルにわたる暴走を締めくくった。