田淵幸一物語・第4部(15)

情けなや「機密漏洩」事件 「自分の軽率さを深く反省する」

【田淵幸一物語・第4部(15)】情けなや「機密漏洩」事件 「自分の軽率さを深く反省する」
【田淵幸一物語・第4部(15)】情けなや「機密漏洩」事件 「自分の軽率さを深く反省する」
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1年目の田淵ダイエーは惨憺たる成績に終わった。41勝85敗4分けの勝率3割2分5厘。断トツの最下位。5球団すべてに負け越し、チーム打率、防御率、本塁打、得失点…何もかもが最下位だった。

勝率3割2分5厘の原因

最大の要因は選手層の薄さ。田淵監督はシーズン終了後、水面下で必死になってトレードを画策した。だが、思うように進まない。そんな中、10月27日、福岡市東区の雁ノ巣球場で行われた秋季練習のあと「事件」は起こった。

記者は3人。会見というより練習後の雑談という雰囲気だった。話題は数日後に迫った「セレクション会議」。同会議は12球団が一堂に会して行うトレード会議でこの年(平成2年)の3月に第1回が開催された。

各球団から提出されたリストをもとに商談が行われたが、1件も成立しなかった。というのも、リストからは1軍の選手や3年目までの選手が外され、「移籍を希望している選手」のみがリストアップされた。これでは成立は困難。というわけで11月1日の第2回会議では「来季の戦力構想から外れた選手」を中心に行われることになった。俄然、注目度は増した。

「ウチは金銭ならいいが、交換トレードとなると苦しいね。交換できる選手がいない。その点、浩二(広島・山本監督)とこはいいよな。長島や長内がリストに入っているらしい。2人とも他のチームならレギュラークラスだ」

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