同じくLCCのティーウェイ航空は、済州-大阪線を6月30日から毎日、釜山-大阪線を7月1日から週4往運航する。このうち済州-大阪線は、THAAD配備に対する報復措置として中国が自国の旅行会社に韓国旅行商品の取り扱いを中止するよう指示したことから、中国の航空会社が返納した済州空港の発着枠を利用するという。
一方、ソウル市と韓国LCCのエアソウルは4月、観光客誘致に向け業務協約を結んでいる。聯合ニュースによると、同社が就航している長崎や高松、鳥取・米子、富山、山口・宇部など日本の中小都市を対象に共同でマーケティングを展開し、ソウルに観光客を呼び込むのが目的だという。
こうした動きには、韓国国土交通部が韓中路線の利用客が激減していることを受け、日本や東南アジアを中心に路線を多角化する戦略を立てていることも背景にある。
日本人にとっての2つのイメージ
日本人にとって、韓国のエアラインは身近な存在である。特に多くの韓国機が乗り入れている仁川(インチョン)国際空港は乗り継ぎなどで国際的評価も高く、仁川経由で欧米などに向かう日本人も多い。アジアのハブ空港として機能しているのである。
その一方で、韓国のエアラインは日本国内で多くのトラブルを起こしているというイメージもある。6月9日に福岡空港に着陸前の大韓航空機の操縦室内から煙が出たことは記憶に新しい。それだけではない。昨年5月には、東京・羽田空港を離陸しようとした大韓航空機から出火し、乗客乗員319人全員が緊急脱出する事故が起きた。また、一昨年4月にはアシアナ機が広島空港で着陸失敗事故を起こしている。