四国の議論

コインに秘められたロシア兵捕虜と看護女性の恋 100年の時を超え、松山城愛の物語若者ら共感

 松山市には明治37(1904)年、日本で初めての「俘虜(ふりょ)収容所」が開設され、日露戦争のロシア兵捕虜約6000人が収容された。ハーグ条約に従い、捕虜は比較的自由で、優遇されていたという記録が残っている。

 足を負傷していたコステンコ中尉は、現在の二之丸史跡庭園の場所にあった衛戍(えいじゅ)病院(旧陸軍病院)に入院。そこには竹場さんが看護師として派遣されていたことが判明し、二之丸を舞台にしたラブロマンスが、100年の時を超えてよみがえったのだ。

恋人の聖地

 松山市の東隣にある東温市の「坊っちゃん劇場」がこの秘話をもとに、平成23年にミュージカル「誓いのコイン」を創作し、約1年にわたって上演。戦争や革命に翻弄される国境を超えた愛の物語は人々の心をとらえ、翌年にはロシアのモスクワやオレンブルグでも公演されるほどの大ヒットになった。

 ミュージカル人気に伴い、二之丸史跡庭園も話題に上るようになり、特に若いカップルからは熱いまなざしが注がれた。街の中心部に位置しながら、静かな時がゆっくりと流れる落ち着いたスペースの庭園は定番のデートコースになり、ベンチで話し込む男女の仲むつまじい姿もよく見られるように。

 金貨は、庭園から徒歩約10分の「坂の上の雲ミュージアム」(松山市一番町)に常設展示されており、同ミュージアムとセットで散策を楽しむ男女も多い。

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