LSDなどのサイケデリックな薬物は脳を「高次の意識状態」にする 英大学の研究結果

「癒やしの体験」はどう起きるか?

このように「神経活動の多様性」を測定し、「意識レヴェル」を数値化したのは今回の研究が初めてである。サイケデリックな薬物は、脳神経の複雑な繋がりを大きく促し、より活動的な「高次の意識状態」にするということだ。

とはいえ、あくまで数学的に計測・分析された「高次の意識状態」とは、起床時よりもさらに脳神経の繋がりが多様化した状態にあるというだけのことであり、通常よりも望ましい、またはよい意識状態という意味ではないという。おそらく幻覚剤の影響下にある「高次の意識状態」とは、レム睡眠時、安静時、そして起床時の、そのさらに上に横たわる意識状態なのだ。

幻覚剤が引き起こす神秘体験は、時に癒やしをもたらすことが知られている。そのため厳重に管理された摂取量ならば、重度のうつ病患者などの医学的治療薬として役立てられる可能性があると、研究者らは期待している。インペリアル・カレッジ・ロンドンのロビン・カーハート=ハリス博士は、リリースにて次のように述べている。

「本研究の知見は、サイケデリックな薬物の影響下で、意識の拡大を経験している間、人々の脳に何が起こっているのかを理解するのに役立つことでしょう。体験者はよく、幻覚剤によって達観を経験するといいます。それが癒やしを促すものの場合、ポジティヴな効果が予測できます。今回の研究結果は、そうした癒やしの体験がどのように起きるのかを理解するのに役立つでしょう」

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