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朝食を食べない人たちは食べる人たちに比べ、学力が2〜3割低く、脳出血のリスクが約4割高く、冷え性に2倍なりやすい-。こんなことが最近の調査で分かってきた。忙しい朝は、つい睡眠を優先して食事を抜いてしまいがちだが、実は残念な結果を自ら呼び寄せてしまうようだ。
体力にも悪影響
農林水産省が5月30日に公表した「平成28年度食育白書」は、朝食を食べないことがある子供は小学6年生で12・7%、中学3年生で16・6%もいると報告した。中学生、高校生の段階で習慣化した人も2割程度いたという。
白書は朝食の欠食と学力や体力との関係も紹介。文部科学省の28年全国学力・学習状況調査を受けた小学6年生を、「朝食を毎日食べている」「どちらかといえば食べている」「あまり食べていない」「全く食べていない」の4グループに分け、国語A・B、算数A・Bの4科目について平均正答率を比較した。
その結果、平均正答率は4科目全てで朝食を食べない児童ほど低く、全く食べない児童は、毎日食べる児童より2〜3割低かった。平均正答率の差が最も大きかったのは算数Aで、毎日食べる児童が79・2%だったのに対し、全く食べない児童は19・1ポイント低い60・1%にとどまっていた。