大坂正明容疑者逮捕へ 追跡46年 執念実る 慰霊碑設置の元警察官も涙

 他県警の若い警察官が犠牲になった惨劇。当時、捜査に当たり、今は80代となった警視庁OBは一線を退いた後も、指名手配のポスターを見かける度に「『まだ大坂(容疑者)だけが捕まっていないんだ』と胸がうずいた」と明かす。

 事件を風化させまいという思いは、脈々と引き継がれた。平成11年に渋谷署に赴任した国定勝義さん(69)は、新潟県警の警察官が年に2回、現場付近のマンホールのふたを慰霊碑代わりにお参りしていることを知る。

 「これでは中村さんが浮かばれない」と、慰霊碑を設置できる場所を探して奔走。警視庁内のカンパで百数十万円の寄付金が集まり、慰霊碑の完成にこぎ着けた。今では花束を手向ける人が絶えないといい、国定さんは「中村さんも草葉の陰で喜んでおられるのでは」と目を潤ませる。

 事件から46年を経ての逮捕に、堀内さんは「同僚が殺された事件を、これだけの時間がたっても追いかけ続けた警察の執念を改めて感じた」。前出のOBは「ご遺族も警察も無念の思いは同じ。執念の捜査が実った結果だ」と万感の思いを込めた。(村嶋和樹、上田直輝)

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