鬼筆のスポ魂

巨人の低迷が与える「セ・リーグ改革」への影響

11年ぶりの10連敗。巨人の高橋由伸監督(左から2人目)はベンチで落胆の表情=東京ドーム(撮影・矢島康弘)
11年ぶりの10連敗。巨人の高橋由伸監督(左から2人目)はベンチで落胆の表情=東京ドーム(撮影・矢島康弘)

 ドロ沼の10連敗が水面下の議論にどんな影響を及ぼすだろうか…。

 「まさか」か「必然」か、と先週のコラムで巨人の不振を取り上げた。その後も負け続けて11年ぶりの10連敗。球団ワーストの11連敗(1分け挟む=1975年)が目前に迫ってきた。借金も7と膨れあがり、セ5位の中日とは0・5ゲーム差の4位。高橋監督は「一人二人の力ではなかなか。全員で(打破)するしかない…」と声を振り絞るが、周囲からは連敗中の采配についての批判まで飛び交い始めている。

 表面的なキナ臭い話とは別に、球界関係者が注目しているのは、巨人の成績不振が水面下で話し合われているセ・リーグの制度改革の議論にどう影響するか、だ。その制度改革とはセ・リーグのDH制導入案。理事会などでの正式な案件にはなっていないものの、各球団の間では水面下で話し合いが行われている。

 「巨人を中心にしてDH制の導入について話が交わされているのは事実だ。ウチは賛成の立場だ。普段、打撃練習をしない投手が打席に入ってもファンは喜ばない。興行的なメリットを考えても導入すればいい」とは阪神の球団首脳。巨人とともに阪神やDeNAも賛成の立場だ。

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