【エルサレム=佐藤貴生】湾岸のカタールに対して5日、サウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンの中東4カ国が一斉に国交断絶を発表した。
地上国境を接するサウジは「テロと過激主義から国益を守る」として国境閉鎖を発表、他の3カ国も商船、航空機の往来を停止するとしている。
エジプトはシーシー現政権が敵視する「ムスリム同胞団」をカタールが支援したのが理由だとしている。
バーレーン政府も同国の「テロ支援」による国内治安の保全を理由に挙げた。
一斉に断交に踏み切った原因は明らかではないが、カタールと周辺国の間では、トランプ米大統領が先月下旬のサウジ訪問で、イスラム教シーア派大国イランを批判して以降、ニュースサイトなどへのハッキングをめぐり関係が冷却化していた。