【産経抄】米国とは、なんとわがままで、ややこしい国であろう 6月5日(1/2ページ) - 産経ニュース

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米国とは、なんとわがままで、ややこしい国であろう 6月5日

 1956年に公開されたハリウッド映画『ジャイアンツ』は、20年代のテキサス州が舞台である。この作品が遺作となる伝説のスター、ジェームズ・ディーンは、牧場の使用人を演じていた。石油を掘り当て、億万長者になる。

 ▼新しい石油採掘法を開発した米国では、20世紀に入ると油田開発が急速に進む。やがて、中東などでも油田発見が相次いだ。ディーンが、大地から噴き上げる石油を全身に浴びる姿は圧巻だった。米国主導のエネルギー革命を象徴するシーンともいえる。

 ▼半世紀たって、そんな石油に頼る文明に警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画が、やはり米国で作られた。『不都合な真実』は、地球温暖化の防止を訴える、アル・ゴア元副大統領の講演活動を追っている。大統領選に敗れた後、ライフワークにしてきた。

 ▼キリマンジャロの雪が解け、南極やグリーンランドの永久凍土が縮小する。映像やグラフを多用して、温暖化の恐ろしさを訴える姿は、世界各国で話題を呼んだ。温暖化を防ぐには、石油など化石燃料の使用を抑えて、二酸化炭素の排出量を減らすしかない。国際世論の高まりに貢献したゴア氏は、ノーベル平和賞も受賞している。