天安門事件28年

香港で追悼集会 学生ら不参加 進む「天安門離れ」愛国民主に反発

天安門事件から28年となった4日、香港のビクトリア公園で恒例の追悼集会が開かれ、参加者はろうそくを手に追悼した(河崎真澄撮影)
天安門事件から28年となった4日、香港のビクトリア公園で恒例の追悼集会が開かれ、参加者はろうそくを手に追悼した(河崎真澄撮影)

 【香港=河崎真澄】中国北京市で民主化運動が武力弾圧された天安門事件から28年となった4日、香港のビクトリア公園で恒例の追悼集会が開かれた。犠牲になった中国の大学生らの慰霊碑も設置され、参加者はろうそくを手に追悼した。

 主催者の「香港市民愛国民主運動支援連合会」(支連会)は参加者を11万人と発表したが、昨年を1万5千人、下回った。大学の学生会が相次ぎ集会の不参加を表明。若者の「天安門事件離れ」が進んだ。

 香港大学の学生会が4日行った討論会で、香港独立を訴えて昨年旗揚げした政党「香港民族党」の陳浩天代表(26)は「集会のスローガン『愛国民主運動』に同意できない。『愛国』の意識は多くの香港人にはなく、香港の民主化を優先すべきだ」と主張し、参加した学生の喝采を浴びた。

 討論会で、支連会のリーダー李卓人氏(60)は「天安門事件を起こした殺人政権の民主化を香港から進めるべきだ。中国が民主化しない限り、香港の民主化は不可能」と協力を求めたが、反応は弱かった。

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