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山口組三国志抗争のカオス 「神戸は名古屋以下」結成直後の異例会見で不満ぶちまけた「任侠団体山口組」

 「(井上)親分はカネがあるのに組員を助けない。搾り取るだけ搾り取る」

 「組員の顔を見ればカネカネカネという姿勢には首をかしげる次第」

 「普段から団結が大事、和が大事と言っているが、口だけだ。自殺した仲間に香典も出さない」

 幹部らの批判は金銭面にとどまらなかった。

 JR山陽新幹線新神戸駅で昨年9月、篠田組長に神戸山口組系組員が「サインくれ」などと詰め寄って挑発した騒動が、井上組長の指示だったと暴露。「思い出すだけでも恥ずかしい。騒動は組の大義を信じて頑張ってきた大勢の者が絶望した瞬間だった」とこき下ろした。

 「真の山口組、真の任侠団体を作り上げる」と訴えた会見は約40分後に終了。大広間の壁には、「山口組中興の祖」とあがめられる田岡一雄・3代目組長(昭和56年死去)の肖像画が掲げられていた。

主役登場で現場騒然

 任侠団体山口組の結成が決定的となったのは、前日の29日のことだった。

 この日、井上組長が組長を兼任する神戸山口組の中核組織「山健組」(神戸市中央区)の関連施設で開かれた緊急会合に複数の直参が現れず、続いて行われた山健組の会合でも約3分の1にあたる三十数人が無断欠席した。神戸山口組の屋台骨を支える山健組から多数の離脱者が出る見通しとなった。

 実は、神戸山口組が分裂するという噂は3月ごろから何度か浮上していた。そのたびに捜査当局が事実確認に走ったが、具体的な動きはなく、情報は錯綜(さくそう)した。兵庫県警の捜査幹部も、緊急会合前日の深夜にようやく事態の急転を察知したという。

 迎えた30日午後。古川組事務所で結成式が開かれると聞きつけた報道陣が大挙して押し寄せる中、新組織のメンバーらが続々と姿を現した。県警は付近の道路で組員らの身体検査を実施。現場は一時騒然となった。

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