経済インサイド

左利きやAB型とほぼ同じ割合…LGBTにビジネスチャンス ドンキは渋谷に専用トイレ

 企業の社内制度の取り組みも重要となるが、LGBTのニーズを取り込んで、事業の拡充を進めようという動きも出始めている。大手広告代理店の博報堂DYグループは昨年、LGBT専門マーケティング会社「LGBT総合研究所」を新設した。今年に入って、そのLGBT総研が出した調査リポートが注目を集めている。

 3月にLGBTのファッションや美容に関する意識調査を発表。ファッション関連支出は月間8630円で、非LGBTの6505円よりも3割超高く、化粧品・美容関連支出も3869円で8%程度高いという結果が出た。

 さらに5月に公表した旅行関連支出の調査では、圧倒的にLGBTが上回る結果だ。国内旅行支出は非LGBTが年間9万6288円に対し、LGBTが20万7720円、海外旅行は非LGBTが9万2724円に対し、25万1112円と、2倍以上の結果となった。

 旅行に関する消費性向が高い中で、LGBTに好まれる施設や旅行プランを確立できれば、大きなビジネスチャンスになる。

 海外では、ホテルのホームページにLGBT対応のコーナーを設定するなどの対応が始まっているが、日本ではまだ取り組みが遅れているのが実情だ。

 LGBT総研の森永貴彦社長は国内でも「一部で、LGBTの客への対応ノウハウを学ぶ動きが始まっている」と話す。例えばホテルのフロントで、「男性2人のお客がダブルベッドの部屋になっていて、それを再確認することは、LGBTの利用者の心証を損なうことになる」といった事例をセミナーなどを通じて、企業側に学んでもらっているという。

 LGBTに対する正しい知識を持つことが、事業拡大などに大きな効果を持つことになりそうだ。(経済本部 平尾孝)