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北朝鮮、人道てこに工作再始動 拉致「誰も関心ない」…日朝合意から3年

【今週の焦点】北朝鮮、人道てこに工作再始動 拉致「誰も関心ない」…日朝合意から3年
【今週の焦点】北朝鮮、人道てこに工作再始動 拉致「誰も関心ない」…日朝合意から3年
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 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が日本人拉致被害者らの再調査を約束した日朝ストックホルム合意の発表から29日で3年。北朝鮮は核実験などを受けた日本政府の制裁強化に反発し昨年2月、調査に当たる「特別調査委員会」の解体を表明。だが、最近、合意の無効を主張しながら、戦後北朝鮮に残された日本人の帰国問題など、人道問題をてこに日本と再交渉を画策する動きもみせている。

 「父母の墓参りをしたい」。北朝鮮東部の咸(ハム)興(フン)で4月19日、「荒井琉璃子」と名乗る残留日本人女性(84)が、訪朝した日本の記者団にこう一時帰国への思いを語った。童謡「春が来た」も口ずさんだという。北朝鮮側は記者団を、現地で死亡した日本人の遺骨の埋葬地にも案内し、遺骨が早く日本の遺族の元へ返されるべきだと訴えた。

 残留日本人や朝鮮籍の配偶者と北朝鮮にわたった日本人、遺骨問題は特別調査委の調査対象であり、北朝鮮は、拉致被害者に優先し、早急に調査結果を日本側に示そうとしてきた。

 脱北した元工作員は、北朝鮮は日本人配偶者や遺骨の送還交渉で日本から利益を得ようとする一方、死亡したとする拉致被害者を帰国させる意思は当初からなかったとの見方を示した。

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