北極の「世界種子貯蔵庫」、温暖化で永久凍土が溶けて緊急対策

北極は、「2015年から2016年の冬」に続いて2番目に暖かい冬を経験したばかりだ。スヴァールバル諸島でも、異常な高気が観測されたうえ、雨まで降った。「Climate Feedback」の記事によると、2016年12月から2017年4月の北極全域の平均気温は「2004年から2013年の平均」と比べて4℃以上高かったが、スヴァールバル諸島付近では4.5℃も高かった。

こうして永久凍土は溶け、種子貯蔵庫の入口のトンネルに水がしたたり落ち、そこで再び凍る現象が起きている。自家発電で冷却している冷凍室自体は無事だが、トンネル内で凍りついた氷を削り取らなければならないという。

ノルウェー政府はガーディアン紙に対し、「人の手を借りなくても機能するよう設計されていましたが、現在は24時間体制で種子貯蔵庫を監視しています」と話している。

予防措置として、入口トンネルの防水処理の強化や、溶けた水を溜めないための排水溝の設置などが提案されている。貯蔵する種子を低温で安全に保管し続けるには、北極の山肌に冷凍室をはめ込むだけでは不十分だったようだ。

※以下のギャラリーは、2010年3月に撮影された[日本語版記事]スヴァールバル世界種子貯蔵庫の中の様子(後半は、コロラド州フォートコリンズにある米国立遺伝資源保存センターでの撮影)。Photo: Dornith Doherty

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