特にヨーロッパでは、学校では勉強、スポーツは地域のクラブで行うといった流れが定着。クラブでは、高度な知識や技術を持ったコーチから、直接指導を受けられるメリットがあるとされる。
日本の部活動について、日本体育大の松浪登久馬准教授(スポーツ社会人類学)は「武道から発展してきたとの経緯があり、どうしても教育的なニュアンスが含まれている」と指摘。競技に精通していない教員が、指導者にならざる得ない状況もあるとして、結果的に事故が招くといったリスクも否定できないという。
日本でもクラブ型の育成が成功するサッカーのような事例はあるが、高校野球のように、部活動としての手法が根付いている競技も多いのが実情だ。
松浪准教授は「現状では、一概にクラブがいい、部活動が劣っていると評価できるものでもない。効率と伝統。それぞれのメリットがあるということを受け止めながら、強化策を模索するしかない」と話している。