学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐる記録文書の存否について内部調査を行った文部科学省は26日、削除履歴を調査していなかったことを明らかにした。
同省によると、調査対象は獣医学部を所管する専門教育課の職員31人がアクセスできる共有フォルダで現存するかどうか調べただけで、職員のパソコンの削除履歴は調べていなかった。理由について担当者は「ヒアリングで(存在が)確認できなかったため」とした。
また、職員の私的メモを調査対象にしなかった理由については「行政文書についての調査であり、組織的に用いるものとして保有していない」と説明した。
文書は民進党が入手。設置をめぐり「総理の意向」などと記されていた。松野博一文科相は19日、「存在が確認できなかった」と発表。だが、前川喜平前事務次官は25日、「確実に存在した」と主張した。