日米首脳会談

対北朝鮮「過去の過ちから学ばなければならない」 両首脳、融和イメージの一掃狙う

 【タオルミナ(イタリア南部)=田北真樹子】安倍晋三首相は26日のトランプ米大統領との会談で、弾道ミサイル発射などの挑発行為をやめない北朝鮮に対し、日米が一致して「対話ではなく圧力が必要だ」との強い姿勢を国際社会にアピールすることに力点を置いた。米政府内から北朝鮮に融和的なメッセージが出ているとの受け止めを払拭するためだ。両首脳による対北政策のすりあわせを受け、日米両政府は圧力強化を具体化する構えだ。

 両首脳が対北強硬姿勢を確認したのは、北朝鮮の脅威が一層、深刻化しているからだ。特に、5月14日発射のミサイルは高度2千キロを超えて約30分間飛行している。通常軌道では米領グアムの米軍基地を収める4千キロを超えるとみられ、米国にとっても現実の脅威が出現している。

 米政府は「軍事的行動を含むあらゆる選択肢をテーブルに乗せている」との姿勢を堅持する。ただその一方で、ティラーソン米国務長官は今月3日の国務省での講演で、北朝鮮に対して「体制転換を求めない」など「4つのノー」を提示するなど硬軟取り混ぜたアプローチを示している。ティラーソン氏はこの方針を中国側にも伝えたとされる。

 日本政府は、拉致問題など過去の交渉を通じ、北朝鮮が不誠実な対応を取ることを熟知している。「米政府がこれまで求めてきた北朝鮮の核放棄からの転換だと世界に受け止められかねない」(政府関係者)との懸念も広がった。

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