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コンビニエンスストアに飲食店…。労働現場で見かける外国人の姿はいまや珍しいものではなくなった。人口減少にあえぐ日本を支える貴重な戦力となっている一方で、労働市場に紛れ込む偽装留学生の存在も問題視されている。そして、彼らの脱法行為を助長しているとみられるのが、「教育」の看板を悪用する「悪質日本語学校」である。東南アジア諸国での留学ブームに乗って日本語学校の数が今年、過去最多を更新した一方で、「悪質校による不正の事例も目立ってきている」(法務省関係者)というのだ。(社会部 安里洋輔)
実態は偽装留学生の駆け込み寺
「学校とは名ばかり。実態は、出稼ぎ目的で来日する偽装留学生の駆け込み寺のようなものだった」
警視庁幹部は、4月に同庁が摘発した事件についてこう振り返った。
入管難民法違反(資格外活動幇助=ほうじょ)の疑いで逮捕・起訴されたのは練馬区の会社役員の男(53)。
捜査関係者によると、男は東京都豊島区東池袋で日本語学校を運営。昨年11月、この学校で20代の中国人男子留学生を社員として雇用しているように偽装し、在留資格を「留学」から就労が可能な資格に不正に変更するのを助けたという。