加計学園問題「変な風評が広がるのは残念」…愛媛・中村知事「助言は自然な流れ」

 愛媛県の中村時広知事は24日、学校法人加計学園(岡山市)が経営する岡山理科大学獣医学部の今治市開設の経緯を、野党などが国会で追及していることに対し、「変な風評が広がるのは残念だ」と懸念を示した。

 この日の定例記者会見で、国家戦略特区活用に絡む内閣府の「助言」問題などについて説明した。

 中村知事はまず、平成17年に同市が教育機関を誘致することを決めて以降、構造改革特区提案を15回行ったこと。県の担当者が出席した内閣府主催の会議で、新制度の国家戦略特区の説明があり、27年春ごろ、担当者が内閣府を訪問した際、双方の特区制度を一本化した窓口に問い合わせてはどうかといわれたことなどの経緯を説明した。

 「われわれの立場からすると、会議や内閣府訪問の経緯から、助言があったと認識している。具体的な助言があったのではない。自然な流れで、こういうのもありますよ-というアドバイス、イコール助言と受け止めている」と述べた。

 また、国会で議論されていることについて「誘致は思いつきではなく、現実を踏まえて、やれる-と判断したことなので、変な風評が広がるのは残念だと思う。誤解が誤解を招いておかしなイメージができると影響が出るかもしれない」と心配しながらも、「獣医学部の倍率が10倍で西日本には拠点がないことを考えるとニーズはある」と開学に期待する考えを述べた。

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