河野克俊統合幕僚長「一自衛官として、自衛隊の根拠規定が憲法に明記されるならば、非常にありがたい」(会見要旨)

 自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は23日、都内の日本外国特派員協会で記者会見した。安倍晋三首相が憲法9条の改正に意欲を示したことについて見解を問われた河野氏は、「憲法という非常に高度な政治的問題なので、統幕長という立場から申し上げるのは適当ではない」とした上で、「一自衛官として申し上げるならば、自衛隊の根拠規定が憲法に明記されるということであれば、非常にありがたいと思う」と述べた。

 会見の概要は以下の通り。

 「わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増している。領土や主権をめぐるグレーゾーン事態の増加、その長期化の傾向など、周辺国による軍事力の強化や軍事行動の活発化が顕著だ。北朝鮮は昨年、2度の核実験や20発以上の弾道ミサイル発射を強行した。3月6日には4発の弾道ミサイルを同時に発射し、5月14日、21日にも弾道ミサイルを発射した」

 「こうした度重なる軍事的挑発は、国際社会に背を向けた度重なる挑発的言動とあいまって、わが国を含む地域、国際社会の安全に対する重大かつ差し迫った脅威で、その脅威は新たな段階に入っている」

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