浪速風

阪神ファンの「恍惚」と「不安」

阪神を引っ張る糸井嘉男=甲子園球場
阪神を引っ張る糸井嘉男=甲子園球場

明石家さんまさんの番組で、阪神タイガースのファンが大集合した。一番盛り上がったのは、タレントの千秋さんの発言だった。祖父が熱狂的ファンだったが、4人の息子のうち受け継いだのは千秋さんの父だけ。いまわの際に枕元に呼んで遺言を伝えた。「この血筋を絶やしてはならない」

▶阪神ファンはもう「その気」になっている。フリーエージェント(FA)で入団した糸井嘉男外野手の大活躍、9点差をひっくり返した奇跡の逆転劇、4連勝で早くも貯金12…とくれば、優勝を疑う理由はない。が、染みついた性(さが)がある。慣れない幸せに恵まれると、落ち着かない気分になるのだ。

▶男性更年期外来で心の病を診てきた石蔵文信医師は「阪神性不安」と呼んだ。逆に、幸せ慣れした人は突然の不幸に弱く、憂鬱になる。こちらは「巨人性うつ」。さて、シーズン終了時に、どちらが完治しているだろうか。きっと阪神性躁(そう)(騒かも)が蔓延(まんえん)するに違いない。