「週刊文春」を発行する文芸春秋の営業担当者が、同日発売のライバル誌「週刊新潮」(新潮社)の中づり広告を出版流通業者から事前に入手してコピーし、文春編集部に渡していた疑いがあるとする記事が、18日発売の週刊新潮(5月25日号)に掲載されることが16日、分かった。新潮社関係者は「目次の内容が掲載されている中づり広告を発売前に盗み見られ、週刊新潮のスクープ記事が週刊文春の記事に反映されることがあった」としている。
出版流通業者は産経新聞の取材に、「秘密保持契約もなかったので、(週刊新潮の中づり広告を)販促物としてお貸しした事実があった。競合他社の情報について配慮すべきだった」、文芸春秋広報部は「情報収集の過程についてはお答えしていない。情報を不正、不法に入手したり、それをもって記事を書き換えたり、盗用したなどの事実は一切ない」としている。
新潮社関係者によると、週刊新潮は毎週木曜日(一部地域除く)に発売されるが、電車の車内に掲示される中づり広告は、発売2日前の毎週火曜の昼に出版流通業者に納入されている。