山梨県富士吉田市は富士山6合目の安全指導センターにヘルメット200個を準備し、7月1日の山開きに合わせて登山者への貸し出しをスタートする。
貸与時に利用者から3千円を預かり、下山後のヘルメット返却時に返すデポジット制で運用する。閉山する9月10日まで実施する。
市富士山課によると、昨シーズンに11人の登山者が同センターに転倒などで救援を要請した。「ヘルメットを着用していれば防げた事故もあるはず」と昨年末から検討。今季から薄いブルーのヘルメット200個を試験導入する。
同課は利用数の予測について「国内初の取り組みなのでやってみないと分からない」としているが、「今季の利用が進めば今後、ヘルメットの数を増やしていきたい」という。
同市はこれまでも登山者にヘルメット着用を呼びかけてきたが、実際の着用率は1%に満たないという。同課は「軽量で登山に合ったファッション性のあるデザインなので、ぜひ利用してほしい」と話している。