スポーツの現場

首位阪神の逆転劇を支える秘密は?「スーパーマリオブラザーズ」と「真っスラ」がキーワード

【スポーツの現場】首位阪神の逆転劇を支える秘密は?「スーパーマリオブラザーズ」と「真っスラ」がキーワード
【スポーツの現場】首位阪神の逆転劇を支える秘密は?「スーパーマリオブラザーズ」と「真っスラ」がキーワード
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 貯金「10」で堂々の首位を走る阪神。球団史上初めて9点差を逆転勝ちした広島戦(5月6日)が象徴するように、粘り強くつながりのある打線に目が奪われがちだが、見逃せないのが中継ぎ陣の活躍だ。14試合連続無失点を継続、防御率1点台で金本監督が絶大の信頼を置く桑原をはじめ、多彩な救援陣が好調のチームをしっかりと支えている。今月末から始まるセ・パ交流戦でパ・リーグの打者をどう抑えるかにもファンの注目が集まりそうだ。(岡野祐己)

安定感抜群の「和製リベラ」

 マウンド上で淡々と腕を振り、打者をねじ伏せていく。先月30日の中日戦で2勝目を挙げ、お立ち台に呼ばれた桑原は照れながら言った。「今のところ出来すぎかなと思う」。

 右投げのスリークオーターで、武器は最速152キロの直球によく曲がるスライダーとカットボール。直球はスライダーのような軌道を描くことから「真(ま)っスラ」と呼ばれ、体から逃げるように変化する右打者には打ちにくい。そこに「安定している」と自身も納得の制球力が加わり、14試合連続で無失点を続けている。昨季は1軍登板がなく対戦相手にデータがないことも強みの一つだろう。

 今年プロ10年目の31歳。キャンプは2軍で過ごしたが、オープン戦8試合で防御率1・17と活躍した。現役時代に対戦したこともある金本監督が「あのカットボールは打てない」と絶賛、1軍に抜擢(ばってき)した。

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