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期待高まる「がん免疫療法」有効性は? 国立がん研究センターが効果「あり」「?」を分類 「正しい理解を」呼びかけ

【ゆうゆうLife】期待高まる「がん免疫療法」有効性は? 国立がん研究センターが効果「あり」「?」を分類 「正しい理解を」呼びかけ
【ゆうゆうLife】期待高まる「がん免疫療法」有効性は? 国立がん研究センターが効果「あり」「?」を分類 「正しい理解を」呼びかけ
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 免疫に働きかけるがん治療薬「オプジーボ」などが保険適用されたのをきっかけに、「がん免疫療法」への期待が高まっている。一方で、インターネット上には、有効性が明らかでない自費で受ける免疫療法の広告も目立つ。患者が両者を混同するとの声もあり、国立がん研究センターは免疫療法を「効果あり」と「効果が明らかでない」に分類。ウェブサイトで情報提供と注意喚起を始めた。(佐藤好美)

増える自費診療

 「自費診療の免疫療法の広告を、ネットなどでよく見かけるようになり、患者さんから相談される機会も明らかに増えた。でも、多くの人が保険適用された薬と、そうでない薬との違いを理解していない」

 「卵巣がん体験者の会スマイリー」代表の片木美穂さんは、そう話す。

 自費診療の免疫療法自体は以前からあった。だが、広告が目立つようになったのは、オプジーボに代表される「免疫チェックポイント阻害剤」の登場以降だといわれる。オプジーボやヤーボイなど免疫に働きかけるがん治療薬が平成26年以降、肺がんや悪性黒色腫などに保険適用され、今後、対象疾患の拡大も見込まれる。このため、患者に免疫療法全般への期待が高まっているようだ。しかし、現時点で効果が科学的に明らかになっている免疫療法は、保険適用されたごく一部だ。

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