中国、エチオピアで鉄道敷設 東西の物流掌握狙う アフリカで米軍とのせめぎ合いも

 紅海とアラビア海を結ぶジブチは軍事面でも注目を集める。同国の米軍基地には約4000人が駐留。アラビア半島や北アフリカにおける米軍の対テロ作戦の拠点で、マティス米国防長官も4月下旬に訪れた。

 一方、中国は米軍基地の目と鼻の先で初の海外軍事基地を建設中だ。広さは東京ドームの7倍以上で数千人の兵士を収容できる。

 米国の識者からは、米軍の活動の一端が中国軍に漏れるとの懸念も聞かれる。原油タンカーを警護したり、周辺国での有事の際に出稼ぎ中国人を救出したりする拠点にする-といった狙いがあるともいわれる。

 米ジョンズ・ホプキンス大の調査によると、2015年の中国企業によるアフリカの建設プロジェクトは総額550億ドルに上る。アンゴラやケニア、ナイジェリアをはじめ、石油などの資源を有する国が多いのは従来通りだ。近年は港湾や通信網の整備などを幅広く手がける傾向もみられる。

 ただ、中国人労働者が多く派遣されて現地住民の雇用に結びつかない上、安価な中国製品が大量に流れ込むことで地場産業が衰退した例も伝えられ、摩擦も起きているのが現状だ。

 ■一帯一路 習近平国家主席が2013年に提唱。中国から中央アジア、中東、欧州へと続く「シルクロード経済ベルト(絲綢(しちゅう)之路経済帯=一帯)」と、南シナ海やインド洋の沿岸諸国を経てアフリカへ至る「21世紀の海上シルクロード(21世紀海上絲綢之路=一路)」から成る。域内諸国で鉄道や港湾などのインフラ建設を支援し、中国の影響力を高める狙いがある。

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