感染危機 薬が効かない(上)

「聖なる大河」に漂う耐性菌 発熱・吐き気…体調不良の住民続出

 このマイコプラズマ肺炎にかかる子供が増えている。流行は4年ごとではなくなり、23〜24年にかけては大流行した。

 マイコプラズマ肺炎に使える抗菌薬は少ないが、かつてはほぼ全例にマクロライド系抗菌薬が効いた。ところが、10年ほど前から、この抗菌薬が効かない耐性菌が増えているのだ。

 「地域によっては8〜9割が耐性菌による感染で、23〜24年の大流行時に当院で治療した患者は、ほぼ全例が耐性菌でした」と宮入は振り返る。流行が大きくなれば、脳炎などを併発して重症化する患者も増えてくる。幸いこのときの耐性菌の毒性は高くなかったが、「毒性が高かったら大変だっただろう。いつそんな耐性菌が出てくるかは分からない」と宮入は危惧するのだ。

 今年1月、世界を震え上がらせる耐性菌のニュースが、米疾病対策センター(CDC)からもたらされた。昨年9月に米ネバダ州で死亡した70代女性が、米国内で利用可能な全抗生物質(26種)に耐性を持つ細菌、いわゆるスーパー耐性菌に感染していたというのだ。女性はインドの病院で骨折の治療を受けたことがあり、耐性菌はそこから持ち込まれた可能性が高い。

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