政府のサイバー防御人材育成 応募者、定員の9倍に 起業やソフト開発で産業競争力強化にも期待 

 育成期間は1年間で、受講者それぞれのアイデアでセキュリティー関連技術の開発を進めることで能力を磨く。NICTの技術センター(石川県能美市)に自宅などからインターネットでアクセスして学ぶ「遠隔開発学習」と、全国の主要都市で6回程度、議論をしながら集中的に技術の共同開発を行うイベントが育成の両輪となる。

 遠隔開発学習では、世界的にも最大規模のデータを使用。実際にあったサイバー攻撃の貴重なデータも活用する。技術の共同開発を行うイベントは週末に実施されるため、会社員や学生でも無理なく学ぶことが可能だ。受講に必要な費用は約50万円だが、学生は無料という好条件も応募者殺到の要因となっているとみられる。

 サイバーセキュリティーの分野では日本の存在感は小さく、技術やソフトは海外に頼らざるを得ないのが現状だ。センターでは、修了後の受講者は学んだ知識や技術を生かしてソフトを開発したり起業したりすることも想定しており、サイバーセキュリティー分野での産業競争力強化につなげることも視野に入れている。