ネットの話題

「蜂蜜入り離乳食」「豚ユッケ」…危険レシピもいっぱい 食の健康被害 サイトの責任は問える?

サイト側に責任問うのは難しい

 では、サイトに掲載されている投稿レシピが原因で健康被害が起きた場合、治療費を請求するなどサイト側に責任を問うことはできるのだろうか。

 「責任を問うのは難しいでしょう」とは、ネット事件専門の田中一哉弁護士の意見だ。

 紹介内容に起因する食中毒で、厚生労働省がテレビ局を文書で注意したことがあるが、田中弁護士はそのような事態は「望ましくない」という立場。テレビとインターネットとでは媒体の性質が異なるからだ。

 「情報を一方的に送るだけのテレビと異なり、ネットでは誰でも主体的に情報収集ができます。蜂蜜が乳児に禁忌であること、豚や鶏の肉を生食することで健康被害が起きるリスクが高いことは、ネットで調べれば容易に分かります。このような状況下で情報の送り手だけに重い責任を負わせることは、偏って不公平な考えといえるでしょう」

 クックパッドもそうだが、利用者の投稿や書き込みによって掲載内容や情報が成立する媒体の場合、その情報利用の責任は、原則として消費者が自ら負うべきであり、「法による規制」や「サイトによる自主規制」の導入は好ましくない、というのが田中弁護士の考えだ。

会員限定記事会員サービス詳細