【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領が1日放送のシリウスXMラジオとのインタビューで、「なぜ南北戦争(1861〜65年)は起きたのか。なぜ防止できなかったのか。誰も疑問を呈さない」と述べた。南北戦争は、奴隷制の是非をめぐって当時の北部州と南部州が戦ったのは一般常識で、ネット上では「残念な発言だ」(リチャードソン元ニューメキシコ州知事)などとトランプ氏の基礎的な歴史知識の欠如を批判する書き込みが相次いでいる。
また、トランプ氏はこの発言に先立ち、自身が尊敬する第7代大統領のアンドリュー・ジャクソンについて「もう少しだけ(大統領になるのが)遅かったら、南北戦争は起きなかった。彼はタフな人物だが寛容な心を持っていた」と主張。その上で「彼は南北戦争について、こんな戦いをする理由はないと本当に怒っていた」と強調した。
しかし、ジャクソンは南北戦争が起きる16年前の1845年に死去しており、南北戦争は目撃していない。トランプ氏は1日夜になってツイッターに「ジャクソンは南北戦争の16年前に死去した」と書き込み、発言の軌道修正を図った。