地方自治の項目も力を入れました。現行憲法の8章で地方自治を書いた条文は4つしかありません。基本的には国が地方に「自治」を与える形になっており、自治体が独自性を発揮するのが難しい仕組みになっています。自治体に課税権や条例制定権の自由度を高める一方、地方議会での外国人参政権付与には反対の立場を取ります。
これは、わが党が単なる批判勢力にとどまるのか。それとも、もう一度政権を取り戻し、自分たちの考えを国民に語ることができるようになるのか。憲法改正はその分水嶺(れい)になると思います。今の民進党はどんな政党かすら見えにくくなっているのかもしれません。安倍晋三政権を批判するだけでは、党の存在感は出てきません。
憲法や安全保障の分野で民進党の考える政策をしっかり打ち出すことが重要です。今は北朝鮮情勢がこれだけ緊迫しています。国民を守れない政党に政権は任せられませんし、そこが他党との政策のすり合わせで揺らぐようでは駄目です。
私も執行部の一員として、党内で積極的に改憲案を提案してきました。しかし議論を前向きにやっていこうという雰囲気にはならなかった。蓮舫代表の党大会での発言や、4野党でまとめた「安倍政権下での憲法改悪に反対」の考え方を見ても、改憲に消極的な文言が並んでいました。